女教師の出産


とある高校の音楽の時間…
先生が弾くピアノにあわせて生徒が歌っている。2ヶ月後の合宿祭に向けての準備である。

この日最後の授業だったので皆既に疲れていて歌う声も小さい。

「そんなんじゃ優勝できないわよ~!」

と笑う先生。

ピアノの音がなくなると
生徒たちは口々に話しだし、音楽室はざわき始めた。

そんな中、
一番前の席の弘樹は
お腹いっぱいで眠くなり喋る気にもならず、ぼーっと先生の話を聞いていた。

先生は
ピアノの椅子から
大きなお腹を抱えて
立ち上がった。

先生は今月末が
予定日の妊婦なのだ。

双子じゃないかと
思うようなお腹を
黒いワンピースの上から
さすりながら
話している。


「……っ!」

突然先生の
顔が歪んだ。

両手でお腹を
おさえる。

しかし次の瞬間
元の表情に戻った。

そして
しばらく話して
「じゃあ今から自由練習にするからパートに分かれて歌っておいて」と言い、先生は教室を出ていった。

生徒たちはラッキー!と喋り始めたが、合唱クラブの友達に歌うよう言われ、しぶしぶ練習を始めた。


弘樹はテノールだったが
さっきの先生の様子が気にかかり、トイレに行くふりをして教室を出た。

まっすぐ続く廊下は静かで、どこかのクラスの英語のCDの音がかすかに響いている。

大丈夫か…

そう思い、音楽室に戻ろうとしたが、練習の時間を少しでも減らそうとトイレに向かった。

そしてトイレに入ろうとした瞬間…


「んっ………はぁ」

隣の女性トイレから声が聞こえた。




一瞬エロいことを想像したが、さっきの先生の顔が脳裏をかすめた。

「…先生?!!」

気がつくと
声をかけていた。


しばらくの沈黙の後、

「……だれっ?…あぁっ」

やっぱり先生である。

「僕です、森山です。先生大丈夫ですか?」

「んぁっ… はぁ… ごめんね、自由練習にして。ちょっと…はぁ…お腹が……………あああ゛っ!!!!」

「先生!!」

叫ぶが早いか、弘樹は女性トイレのドアをあけた。

すると1つの個室の中から呻き声が聞こえる。

鍵はあいていたのでドアをあけると、そこには便器にしがみつきお腹をおさえて苦しんでいる先生の姿が。

「先生っ!!!」

「どう…しよ…ハァ…ハァ…授業中お腹張ってきて…ハァ…前駆陣痛だと思ってたのに……」

必死に喋る先生の背中を弘樹はさすることしかできない。

「どうしよう……あぁっ!!………産まれちゃうかも…」

涙目になりながら
痛みに耐えている。

便器をつかむ手に一層力が入る。

弘樹は
「待っててください!すぐ他の先生呼んできます!」

そう言って立ち上がったが、

「んっ…ぁっ…ハァ……いかないで…」

相当不安なのだろう、先生は弘樹にしがみついた。

弘樹は決心をし、

「つかまってください」

と言い、先生の手を自分の首にまわした。

痛みがくる度先生が抱きつき、大きな胸やお腹が弘樹にくっついた。

耳もとでいきみ声を聞き弘樹はこんな状況の中少し興奮していた。



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