大腹助産院~あふれ出る命たち~

一部、読みやすさを考慮し、改行を入れさせて頂いた部分がございます。(熊猫)
一部、明らかなミスタイプがございますが、そのままにしてあります。(熊猫)

投稿日 : 2008/07/19 20:41 投稿者 : 泥急

ふっふっふぅー・・・・

えっとぉ。ここが大腹助産院かぁ。


私は鈴月生子。現在妊娠8ヶ月。

近所に歩ける距離にあった産婦人科が先月閉鎖してしまった。
どうしようと困っていたところに高校時代の友達、海子の実家で経営している
大腹助産院を紹介してもらった。
しかし交通量も少ない山奥にあり、
今の私のおおきなおおきなおなかを抱えて通院するのは一苦労だった。



投稿日 : 2008/07/19 20:53 投稿者 : 泥急

生子「こんにちわぁー。えっと、受付はぁ・・・」

?「あ!生子!!!」

待合室にいる妊婦の中にこちらに向かって大きく手を振るショートカットの女性がいた。

生子「海子ぉー!ひさしぶり!!」

海子「生子、久しぶり!何年ぶり!?成人式に一回あった以来会ってなかったよね?」

生子「そうだよねー・・・ところでさ・・・海子、そのおなか・・・」

海子のおなかは私と同じくらいパンパンに丸みを帯びていた。

海子「あれ?いってなかったっけ?
あたしもおなかにあかちゃんがいるんだ!
確か生子も8ヶ月でしょ?私も8ヶ月!!
このおなかだけど、助産院の受付やってるんだ!」

生子「え?大丈夫なの?」

海子「大丈夫!大丈夫!たいした仕事じゃないし、
診察に来た妊婦さんとおなかのあかちゃんの話で盛り上がれるし毎日楽しいよ!!」




投稿日 : 2008/07/19 21:14 投稿者 : 泥急

「鈴月さーん!鈴月生子さーん!!」

「はぁーい!」

山奥にある助産院なために検診に来る妊婦も比較的少ないので私はすぐに呼ばれた。


ガチャっ

「失礼しまーす」

診察室に入ったが中にはベットと机があるだけで誰もいなかった。

とりあえず私は荷物をおいて椅子に座った。


ガチャっ

「あ、ごめんねー」

メガネをかけ、白いシャツを着た
私よりもふたまわり程大きいおなかを抱えただいたい40代くらいの妊婦が入ってきた。

私は首をかしげた。
あれ?私さっき呼ばれたよね?
診察の順番間違ってるのかな、この人?

?「あなたが海子の友達の生子さんね。」

そういうと、その妊婦さんは額に汗をかき、
大きなおなかを円を描くように何度もさすりながら笑顔で扉を閉めた。

生子「あーはい。どうしてそれを?」

?「あ、ごめんなさい。紹介が遅れました。私は海子の母親の大腹華子です。
ここの助産院の助産師をしています。」

生子「え!おかあさん!!こ、これはどうもはじめまして!!!」

華子「びっくりしたでしょ!いきなり妊婦さんが入ってきて!
実は私も生子ちゃんや海子と一緒であなかにあかちゃんがいるの!しかもふたりね!!」

生子「え!!!お母さん双子を妊娠してるんですか!!」

華子「そうよ!みて!大きいでしょ!」

といいながら白いシャツを胸までたくし上げ
今にも生まれそうな双子のいるおかなをあらわにし
ペシン!!!と強く自分のおなかを叩き自信満々な表情をした。

華子「この子達がいるからね、最近トイレが近くてね。
あ!ごめんね。こんなみっともないおなかみせちゃって!
生子ちゃんの検診だったよね。ちょっとまってね!」

両手でおなかを抱え海子のお母さん、華子先生はため息と共にどっしりと席に着いた。



投稿日 : 2008/07/20 01:56 投稿者 : 泥急

私は診察室のベットに横たわり
Tシャツをたくし上げ
ブリンっ!とスイカのような
光るおなかを天に突き出した。

ぺたぺた。ぽんぽん。ぐにぐに。

華子先生が私のおなかに触れて赤ちゃんの様子を確認する。

華子「うん。異常はないようね。ただ・・・」

生子「え!?あかちゃんになにかありました!?」

華子「ううん。生子ちゃん。ちょっと栄養取りすぎね。つまりふ・と・っ・て・るってこと!!」

私は赤面した。
華子先生が手を腰にやり、おなかを突き出しながらにやりとした。

そういえば産婦人科が閉鎖してしまって
外へ出る機会が減ってしまったので運動はほとんどしていなかった。

華子「よかったらうちのマタニティビクスクラスに参加してみたら?」

生子「そんなことまでやってるんですか!すごいですね!」

華子「うちの娘、海子の姉の月子がインストラクターをやってるのよ。
だからうちの助産院を開設してから彼女にも手伝ってもらっているの。
どう?よかったらこれから13時からクラスがあるけど?」

生子「海子のお姉さんってインストラクターだったんだ。ぜひやってみたいです!!」

華子「じゃあ予約いれとくわね。13時なったら隣のダンススタジオにきてね。」



投稿日 : 2008/07/20 02:17 投稿者 : 泥急

13時。ダンススタジオ。

部屋の中にはレオタードを着ている妊婦、
Tシャツに短パンをはいている妊婦、
タンクトップからおなかを露出させている妊婦、
5人の妊婦がいた。

「こんにちわー!!」

もう一人茶髪でポニーテールの
ピンクのジャージを着た妊婦が足早に現れた。

「あ。あなたが生子さんね!」

生子「は、はい。・・・・あ。もしかしてあなたが海子のお姉さんの!」

月子「そう!あたしがインストラクターの月子です!よろしく!!今日は体験だったわよね!!」

生子「はい。・・・あのぉ・・・ところでそのおなかはもしかして・・・」

月子「あれ?聞いてない?あたしも妊娠中なの!!!!!
来週で臨月!!でも全然身体重くないんかないよ!!
私たち家族はお母さんも海子も私もみんな妊婦なのよー!すごいでしょー!へへーん!」

すごい。一家で妊娠してるなんて。
しかも月子さんはジャージのジッパーが外れそうなくらい
パンパンなおなかでインストラクターをするなんて。

月子「はい!じゃあ今日のクラスをはじめるよ!!」

パン!と手のひらを叩いた月子さんは
ジャージの上下を脱ぎ捨て、赤いビキニ姿になった。
おなかは私のおなかよりも大きくピカピカと輝き前へボボーンとせり出している。

月子「はい!じゃあまずはステップからぁ!!」

床はドスドスと妊婦たちが踊る足音で響いていた。
どの妊婦もおおきなおっぱいもおおきなおなかも
ブルンブルンと上下左右に揺れていたが
一際激しく揺れていたのが月子さんだった。
汗は回りに飛び散りボフン!ボフン!と
おっぱいとおなかが揺れている音が今にも聞こえてきそうだった。



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