俺は琴文司。22歳。 友達の3人の妊婦と旅行中。 さて、疑問に思うのが2つあるはず。 何故、結婚していない俺が3人もの妊婦と旅行中なのか? それは去年、この3人の女たちと思いっきりホテルに行ってやってしまったからさ。 そして、旅行中なのは暇だから、という理由。 旅行っていっても、隣の県のホテルに泊まるだけなんだがな。 もうこの妊婦たちも臨月時だ。 出産する場所は、泊まり先のホテルしかない。 現在時刻、夜中の2時。 「どうですか、お湯加減」 「ああ、音美さん。丁度良いですよ」 「では私も入らせていただきます」 温泉につかりながら、1人の妊婦・空里音美さん(ちなみに俺より2歳年上だから敬語)と話していた。 何故、同じ温泉かというと。 ここは温泉ではない。 個室の風呂だ、共同の。 にしても、夜中の2時に風呂なんてな。音美さんが好きな時間帯だ。 「熱っ!」 音美さんが熱湯をいきなり肩にかけてきた。 「驚きましたか?」 「もう、音美さん、熱いですよ」 音美さんも隣に浸かってきた。 「うふふ、司くん可愛い。私、また赤ちゃん作ってもいいですよ?」 「まだ産まれてないのに?」 「ええ、司くんのためなら何人も産みますわ、ウフッ」 ぎゅっと俺の腕に音美さんがくっつく。 と、その瞬間。 「ただいま、司!」 「帰ったよ、司~」 ホテルの露天風呂に行ってた2人の妊婦が帰ってきた。 「おかえり、茅乃、さくら」 早風茅乃、ツンデレの20歳。 森川さくら、女の子らしい性格の21歳。 この3人と俺のホテル生活1週間が始まろうとしていた――――。 |