トイレ出産

読みやすさを考慮し、改行数の調整をさせて頂きました。(熊猫)


投稿日 : 2017/07/08 19:54 投稿者 : ジョニー

この小説は、みかん箱に収録されている「トイレ出産」の続きです。

元小説はこちら

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私の名前は、凛。

ただいま、妊娠11ヶ月。

夫は今、北海道に、2週間の出張に行ってて、家にいない。

そのため、今、家にいるのは私一人。

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午前1時、あたりはまだ暗い。

私は、目が覚めた。

なぜか、お腹が、張ってくる。

少し喉も乾いたので、

私は水を飲みにリビングへ向かった。

しばらくしても、お腹の張りはおさまらない。

それどころか、段々間隔が短くなってる…?

その時だった。


ズキン

「――っ?」

急にお腹に鋭い痛みが走った。

(もしかして、陣痛…?)

不安になり、部屋に戻ろうとすると、


ズキン ズキン!

「っ、ぁぁっ……!」

また痛みが、しかもさっきのより強い。

やっぱりこれは陣痛だ。

「う、ぅぅ…」

部屋に戻りたいが、この痛みの中歩くのは辛い。

しかも、ここから部屋までは大分離れている。


そういえば、すぐ近くにトイレがある。

だからトイレに向かうことにした。

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一歩一歩、かなり必死で歩いて来て、ようやくトイレに

辿り着いた。

もう、ここで産むしかない

私は便器に座り込んだ。


「すーー…はーー…すーー…はーー…」

深呼吸をして赤ちゃんに酸素を送る。

「あ…ぅぅん…!はーー…はーー…」

お腹の痛みを呼吸法で逃す。


子宮口が全開になるまで、これを繰り返す。

さきほど測ってみると、3㎝くらい

どうやら順調に進んでいるらしい。

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「はぁ…はぁ…あぅ、ぃっ―――!」

痛みが段々と強くなってきた。

間隔は短く、痛みの時間は長くなってる気がする。

「ぃぃ――――…!!っ! はっはっはっはぁぁ!」

お腹が、と、いうよりは、主に腰が砕けるように痛い。

子宮口の開き具合は7㎝くらい

もう少しかかりそうだ。


「うっく…ううん…は、はあぁ…」

何か、痛みの種類が変わった気がする。

これまでの痛みに加え、なんともいえない、

何か大きなものが出てきそうな感触に見舞われる。

(これが、息みの衝動…)

これを耐えるのは、かなり辛そうだ。

「ひっ、ひっ、ふぅぅーんん…!ッ はぁ、ひっ、ひっ、ふぅ、ぅぅん…!」

呼吸法で息みを逃す。かなりキツい。

陣痛はひっきりなしにくるし、何よりも息みの衝動が半端じゃない。

(ううう、いきみたい……もういきみたい~~~)

もうこれ以上耐えきれない。

そう思ったときだった。

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「うっ!?」

(ブツンッ)

ひと際激しい陣痛と同時に、何か柔らかいものが弾ける音。

そして生温かい液体が垂れてきた。

「は、破水…したぁ…!」

パンツを脱ぎ捨てて股間に手を伸ばし、子宮口の開きを確認する。

10㎝ ようやく全開になった。

もう、息んでもいいだろう。

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「う~んっ!、ううう~ん!」

陣痛に合わせて思いっきり息む。

「ふんっ…、はあぁっ……。んん…… 

んあああっ……!!」

息む度に羊水がとぷとぷと漏れ、

私のアソコは赤ちゃんを出そうとひくついている。

「はあっ、はあっ、はあっ」

少し立ち上がって息をととのえて、

「ふー……!ふうーー!!う、ふうううう゛っ…!」

今度は便座に深く座り込み、

思いっきり股間をつきだして息む。

そのたびに、中の赤ちゃんが動くのを直に感じられる。

(赤ちゃん…おりて、来て…る!)

私は息み続けた。

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「んぐぅぅぅぅぅ!!はぁ、はぁ、んあ!」

しばらくすると、股間に違和感を感じた。

とても大きくて、硬くて、熱い何かが、

股の間の深い部分に挟まっている。

きっと赤ちゃんの頭だ。

「んぐぅううううう……はぁはぁはぁ」

「んぐううううううう!!あぁあ、あぁあああ…!」

一生懸命息んでいるが、中々産まれそうにない。

私がもともと小柄なのと、赤ちゃんが予定日を大きく通り越したおかげで

大きく成長しすぎたのが相まって、頭がつっかえてる

らしい。

「はぁっはっはっ、んぐうぅぅぅぅぅ!!!」

それでも必死に息むが、

「んんんんーーーッ!!!」

赤ちゃんは出口付近で引っかかったまま動かない。

だけどここはトイレの中、いるのは私と赤ちゃんだけ。

だから私には、ただひたすらに息むことしか

出来なかった。

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「んんんっうううぅ~~~~~~~!!」

何度目かの息みで、赤ちゃんが動きだした。

私のアソコを押し広げながら、

もどかしいほどにゆっくりと進んでいる。


「ぁああ、んうううーーーー!!ふぅー、ふぅー、

うううううーーーー!!!」

私が渾身の力で息んだ瞬間・・・

「う゛っ!う゛う゛ぐう゛っ!!!」

体の芯を正体のわからない衝撃が貫いた。

足腰の力が抜けて、ガクガクと震える。

赤ちゃんの頭がアソコにガッチリと挟まったんだ。

私のアソコはこれ以上ないというくらいに広がって

いて、

その中心に大きな大きな頭が挟まっている。

「ぅうっ、ぅううんんんーーーーーっ!!、

はぁ、あ、ふぅうんんんーーーーーっ!!」

私が必死で息むと、それに応えるようにジリジリと

赤ちゃんも進んでゆく。

顔を真っ赤にして、何度も何度も息む。

そして…

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「んんんんぐううううううううう!?!?!?」

やっとのことで、赤ちゃんの頭が出てきた。

それにしてもデカい。

普通の赤ん坊の頭より二回りは大きいのではないか?


しかしまだまだ油断は出来ない。

まだ胴体が残っているのだから。

「くっ…うう…!!」

息もうとするが、疲労でうまく息めない。

「……うっ、うんんー!!」

それでもなお力を込める。びくともしない。

あれだけ頭が大きいのだから、体も比例して

巨大なんだろう。

きっと私の中で肩が引っかかってるのだと思う。

「んぅぅ!っ…く…んうぅぅ~~ん…!」

しかしこのままではまずい。

私の体力も限界が近い。

何とかしないと……

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私は足をめいっぱいに開いて身構える。

そして深く息を吸い込んで…


「んんっぐぅぅぅっっっっっぁああああっ!!!!」

渾身の力を込めて息む。

「ふーーっ!ふぅう!…ぅううう゛う゛ーーーん゛っ!!!」

全身から汗がしたたり、アソコは裂けるのではないかというくらいに開く。

「ふぁあ、ぁあん…っ、ん゛ぅううううーー…っ!う゛う゛ーー…っ!!!」

メリメリと音を立てて、とうとう肩が動き出す。

「ぅうううう゛ーー……っ!…はぁああっ、

ぁああ~~~っ!!」

もうちょっと…あともうちょっとで…

「あっ! ああっ!っんん~~~~~~~!!!!」

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次の瞬間、赤ちゃんの体が勢いよく飛び出した。

私は咄嗟に股間に手を持っていき、赤ちゃんを

受け止めた。

抱いてみるととても大きいし重い。

こんなのが自分の中にいて、しかも数時間前までこの子を出産していたなんて

(あの人が帰ってきたら驚くだろうな。)

私は、赤ちゃんを抱いたままそんなことを考えて

いた。

 完


元小説:トイレ出産         


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