school

一部、読みやすさを考慮し、改行を入れさせて頂いた部分がございます。(熊猫)
一部、明らかなミスタイプがございますが、そのままにしてあります。(熊猫)


あたしは畑田まい!中学1年!
彼氏はゆうたっていって、ものすごいかっこいい#
そして今の時代は、中学生も普通に出産するような世の中になっていた。(まぁ中1はまだそんなにいないんだけど・・・)
そして、妊娠9ヶ月になったら学校をいったん休むというのが主流になっていた。
でも私は学校に通い続けていた。
学校が大好きだったから!!




1時間目:体育
「今日って500mのタイム測る日だよねー♪」
「まい走って大丈夫なの?そんなお腹で・・・」
「うん!全然OK! むしろ走ったほうがなんか健康になれそうじゃん!」
そう言って、スタートラインに立った。
先生「畑田ー 無理はするなよー」
「はーい」
よーい ドンッ
私は走るのが大好き!
お腹が重かったから、そんなに速くは走れなかったけど、それなりのスピードは出た。
そのとき、
バタンッ
「あっ」
こけてしまった。
先生「大丈夫かっ? 畑田!」
ゆ「まい! なんともないかっ?」
「はい。なんともありません。ゆうたも心配してくれてありがとっ」
しかし私は気付いていた。
地面がじんわりと湿っていたことを。
少しだけど、陣痛が始まってしまったことを・・・




2時間目:美術
「あたし、美術めちゃ好きー♪」
ゆ「知ってるー でも体育の次にでしょ?」
「当たりー すごい!さっすが彼ぴー」
「へへっ」
美術の先生は、超超優しいので、授業中のおしゃべりもまったくOKだったのだ!
「それでねー、っつ」
「どしたっ?」
「ううん、なんでもないよ! ちょっと強く蹴られたの」
私は、弱っちいのとかは大っ嫌いで、我慢強かったので、我慢していた。
「でもなんか我慢してるみたいな顔・・・」
「そんなことないよっ めちゃ蹴ってるんだってば! ホントに」
さすが! ゆうたは、こういう事にするどかった。
(まだ大丈夫・・・)




3時間目:音楽
1時間目にこけたのが原因なのか、だいぶ痛くなってきた。
でもそれは最初に比べてって話で、まだまだ我慢できた。
間隔は、15分くらい?
痛いのは大丈夫だったのだが、少しずつ少しずつ漏れてくる洋水が気持ち悪くて気持ち悪くて・・・ずっともぞもぞしていた。
(あー 早く帰りたいなぁ)




4時間目:数学
あたしの一番嫌いな科目。
うちのクラスの人達も、みんな数学は嫌いらしく、半分は寝ていた。
あたしも寝ていたのだが、夢の中でいきなり剣でお腹を刺され、
「あああっ!」
と、思わず叫び、立ち上がってしまった。
妙にリアルな痛みだった。
先生「おい、畑田!おまえ どんな夢見てたんだ?」
「「あははははー」」
「すいませーん」
そんなこんなで午前中は過ぎていった。




お昼休み
この時間は、いっつもはゆうたと一緒にランチタイム!
だけど今日は、陣痛の間隔も10分をきっていて、ちょっとキツかったので、
実行委員とかなんとか理由をつけて、ずっとトイレに籠もっていた。もちろん洋式トイレ。
普通のトイレなら目立ってしまうので、普段誰も使わない体育館裏のトイレに籠もった。
「ふぅぅぅっ 子宮口子宮口!」
手鏡でチェックすると、もう4cmほど開いていた。
「はあっ はあっ 我慢・・・できる・・・かなぁ?」
そう思いつつも、チャイムの音が聞こえたので、フラフラとトイレを後にした。




5時間目:社会
社会!しかも歴史!
暗記力のないあたしにはツラい科目
数学と同じくらい嫌いっ!
さらに陣痛も強まってきてヤバイ!
幸いにも、あたしの席は1番後ろだったので助かった。
ノートをとる気にもなれず、ずっとお腹をさすっていた。
声が漏れそうになるほどお産は進んでいた。
ギリギリ声は漏れていないが、息は荒い。
自分でもわかるほどだった。
しかし歯を食いしばって平然を装った。
(恐るべきプライド・・・)
自分でもそう思っていた。




6時間目:英語
「・・・・ふぅ・・・・ンンッ」
もう大変な痛みだった。
間隔は5分くらい。
英語の先生は声がデカく、
この声はバレずに済んだ。
しかしもう激痛となった陣痛は、中1の体にはキツかった。
「う・・・はアんっっ」
もう泣きそうだった。
でも、人に自分が泣いているところを見られるのは、本当に嫌だったので、なんとか我慢した。
「ふぅぅくっっ はぅぅぅぅっ」
英語はいつも長引く。
ドアの後ろで担任が待っている。
キーンコーン・・・




担任が入ってきた。
長いHRが始まる。
先生「だから明日は・・・」
あたしは何を言っているのか分からないほど痛くなっていた。
「起立、礼」
「「さよーならぁっ」」
その声と同時に、あたしは椅子に座り込み、寝たふりをした。
ゆうたは、今日は体育館の掃除当番だから、こういう日はいつも教室で待つのだ。
担任も、そのことは分かっていたので、
「ここに鍵おいとくから適当に帰れよー」
と言って、教室を出て行った。
ガタンと、ドアを閉めたとたん、緊張が緩んだ。
「はぁ・・・ンッッあああっだめぇっ」
バシャッ
破水してしまった。
制服と机のまわりが、薄く血の混じった羊水でびしゃびしゃになった。




pm4:30
「あああっっはああうっ ふぅぅっ ふぅぅぅぅン」
あたしは破水はしたが、全開にはなっていなかったので、保健の教科書を片手にいきむのを必死でこらえていた。
中学生の出産があたりまえになった頃から、教科書は2冊になり、
普通の保険の教科書とは別に、妊娠と出産についての教科書も配布されるようになった。
そこには、本当にいろんなことが(助産師になれるんじゃないかってくらい)のっていた。
「はあああっっ はアアアっっ はぁっ はぁっ」
ガラガラ・・・
教室のドアが開いた。
立っていたのは、ゆうとではなく、不登校生の、彰だった。




あたしは彰を嫌っていた。
こんなに楽しい学校にワザと来ないなってどうかしている。
同じように、毎日楽しく学校に通うあたしの事を、彰も嫌っていた。
そんなあたしが誰もいないはずの教室で、びしゃびしゃになって苦しんでいるのを見て、彰もそうとうびっくりしただろう。
「おまえ・・・」
「何か用ッッ? はぅっ」
「おまえもしかして・・・陣痛きてんの?」
「それが何ッ?きてたら悪いの? あふうっ」
あたしは極力苦しそうに見えないように頑張って平然を装った。
しかし、それが逆に辛そうに見えたらしい。
「はっ! たっのしそうだなぁ! もっとおもしろくしてやるよっ!」
ドカッ
「あ゛ぐっ」
お腹にトラックが乗っかったような衝撃が走る。
彰がお腹をおもいっきり蹴ったんだ。
「ほらほら! どうだ? 苦しいか?」
ドカッ ガキッ バコッ
「お願ッッやめてっっ! 赤ちゃん死んじゃ・・・はあうぐぅ」
「知ったこっちゃないねっ おまえのうめき声、かなりイイし」
そう言って容赦なく蹴ったり殴ったりしてくる。
「はああんん゛っっっ助け・・・てぇぇっ!!あ゛あ゛っっ」
もう我慢できず、人前で初めて泣いていた。




あたしが泣くと、彰は蹴るのをやめた。
「あきた。」
そう言うと、あたしの制服を破り捨てた。
上半身が丸見えになった。
「・・・ッやぁぁっ」
「おまえでっけェなぁ# 俺が・・・」
ガララッッ
ドアが開いた。
ゆ「まいっ!大丈夫か?」
「ゆうとぉっ はあっ はあっ 助けてぇぇっ」
彰「・・・おい てめぇ誰だよッ
 せっかくいいところなのによォっ」
ゆ「本沢ゆうとだッ
 まいを返せっ!」
彰「は?何言っちゃってんの?
 意味分かんねぇ事ほざくんじゃねぇよッ!!」
バキッッ
彰がゆうとに殴りかかった。
しかし殴られたのはゆうとではなく、彰だった。
ゆ「なめてんじゃねえよ」
彰「チッ」
それだけ言うと、彰は教室から出て行った。




「大丈夫かっ? やっぱ朝も無理してたんだろ?」
「うん・・・こけたときからッずっと我慢してたの・・・あくぅぅっ ゴメン はあふぅぅ」
「ああ!俺が来たからには大丈夫だっ!」
「うん・・・はああっっ じゃあ・・・タオル・・・・持ってきてっ ふわあああああっ」
「ああ!任せとけ!待ってろよ」
そう言ってゆうたが教室を出た。
そのとき、
「!!?!ッッ」
頭の先が見え隠れしはじめた。
いつのまにか膣は全開になっていたんだ。
「はんんんんんっ あああっ無理ぃっ」
のびのび育てすぎたんだろうか。
すごく大きい。
しかも、さっきの衝撃で羊水が減り、体力も奪われていたので、ただただ耐えるしかなかった。




「ただいまっ!職員会議中で保健室からタオルめちゃ持ってきた! ・・・ どしたっ?」
あたしのただごとじゃないような顔に気づき、また心配したような顔になる。
「うん・・・わかんないのっ ふうああッッ」
「・・・・・・・・」
「はふぅンッ どうしたのォっ?」
「・・・・ダメだ!ゴメン!」
そう言うと、教室に鍵をかけ、いきなりズボンを脱ぎ始めた。
「え?ちょ・・・待っ・・・はああっンン」
いきなりゆうたは自分のモノを入れてきた。
「そんな姿でそんな声だされたら・・・我慢できねぇよっ」
そう言われて気づいた。
今あたしはびしゃびしゃで、胸丸出しで、ボテ腹で、汗だくでいきんでいる。
考えただけでエロい!!
しかし激痛に襲われながらも、快感もあじわっていた。
「はああっ 痛ッ ちょ・・・ はああアンッッ もうちょっとォォォっ」
いろんな液が混じりあい、それが羊水の代わりをはたしたのか、
さっきまではびくともしなかった赤ちゃんが、いきなり降りてき始めた。




「いやぁぁッッ 無理ぃぃっ!!ゆ・・うとォツ 抜いてぇっ!」
「ええ!今?」
「うんっ なんかっ 赤ちゃッ 降りてきてッッ ああっ はふぅゥっン 早くッしてぇぇっ」
「分かった。」
ゆうとのがあたしのアソコから抜かれた瞬間、
ズルッと、あたしの腟を裂いて赤ちゃんの頭が半分出てきた。
同時に血が流れだす。
「あああっッ はあっ はあっ も・・・いきんじゃだめっ だよねっッ? はあアああンンッ」
「そうだ落ち着いて・・・ゆっくり・・・」
「う・・んっっ はあっはっはっはう″っ あ″ああっぐっ」
「出てきた出てきた! あと少しで頭が全部出るぞ!」
「ああッッ んんん″ッッ はぅぅっッあっ!」
大きな頭が全部出た。
しかしここからが大変だった。
肩がひっかかっていたのだ!
昔なら、引っ張ってもらうとかできたんだけど、
その方法で何人もの赤ちゃんが首の骨を折ってしまい、現在の日本ではその方法は禁止されていた。




「はああッ ゆうとォっ ど・・・しよ・・・くふぅぅッッ」
「どうしたんだっ?」
「肩・・・ッ 引っかかっててッ 出ないのッッ はあ″あ″あ″あああぐぅ」
「まじでかっ?
えっと・・・とりあいず教科書!」
「はぅぅっ お願いッ」
「・・・・あった!
出産中、胎児の肩が引っかかってしまった場合は、いきんでもいい。だってさ!」
「分かったっ ふっんんん″んんっっ 
ああっ無理ッ! さっき裂けた所がっッ」
「大丈夫だ!ゆっくりやればいい!」
「ふ・・・んんッ はああああっっ!」
ズリ
「肩出たぁっ!」
「よし!いきんで!もういいや!」
「ええ? ふんんんっっ ひゃアン」
ツルンという、なんとも言えない感触と共に、赤ちゃんは産まれてきた。




「ンギャッ ンギャッ」
元気な産声が校内に響く。
もう11:00をまわっていたので、先生はみんな帰ったと思っていたら、保険
先生だけ残っていた。
先生「どうしたのっ?  まぁ!! あなたたちだけで産んだの?」
「あ・・・はい。そうです。」
「はぁっ 先生ッ この子っ 預かって・・・下さいっ」
先生「うんうん。 分かってるわ。 畑田さんも赤ちゃんと一緒に1晩保健室で休みなさい。
お母さんには電話しておくから。
で、あなたは帰りなさい。」
「でも・・・俺・・」
「もう大丈夫。今日はありがとね!」
「・・・・分かった じゃあおやすみ!」




朝 6:00
ガララッ
「まいっ!」
朝一番、学校があく時間ピッタリに、ゆうたは来てくれた。
「ゆうたッ おはよー」
「ああ! 体・・・大丈夫か?」
「うん! もう全然OKだよ! 赤ちゃんも元気だし」
「よかったぁ 俺、心配でほとんど寝てないよ」
「うそ!ゴメーン あたしぐっすり寝ちゃったぁ」
「 クチュッ フシュン」
「あ、コイツくしゃみしてるぞ?」
「あははっ かわいいねぇ」
先生「畑田さん?もう戻っても大丈夫そうね!」
「いいんですかッ?」
先生「何かあったらすぐ来るのよー」
「はーい!休み時間には絶対赤ちゃん見にきまーす!! 行こ?ゆうた!」
「ああ!」
ガララッ
先生「・・・・そういえば畑田さん、後産もちゃんとしたのかしら・・・」




1時間目:理科
友達「ねーねー!昨日産んだんでしょ?痛かった?」
友達「あ!それ知りたーい!あたし今3ヶ月なの!」
「んーまぁねっ」
適当にごまかした。
本当はもんのすっごぉぉい痛かったけど、そんなこと言ったら怖いかもしれないし・・・ね
まだなんとなくお腹がムズムズする。
なーんか忘れてるような忘れてないような気がするようなしないような・・・?




2 時間目:保険
さっきからやっぱりずっとムズムズしてる。
落ち着かない。
どうしたんだろう・・・
先生「~で、ここはなんだ?畑田」
「あ、はいッ」
ガタッ
立ち上がった、その瞬間!
バシャッ
「「「!?!!!??!」」」
みんなが一斉にこっちを向く。
もちろん保険だから女子しかいないんだけど。
残ってた洋水が出てきちゃった?
にしては多い・・・・・・後産!!
「すいません!せんせー。ちょっと行ってきます」
あたしの足下の水たまりを見て、先生は急いで行っておいで。と言ってくれた。
あたしはとにかく人が来ないような所まで走った。




どこに行こう・・・
体育館裏のトイレには行ってみたのだが、立ち入り禁止の看板がたっていた。
運悪っ
校舎内に戻り、校内案内を見た。
いいところ、いいところ・・・
ズキッ
!?!
「あぅンッ」
ムリムリムリムリィ!!今後産始まるなんて困る!
とにかく股を抑え、校内案内を見続けた。
すると、体育館のずーっと左に<仮体育館>と書いてあり、
その上から<使用は体育祭の雨天のときや、その他緊急時のみ>と、
書いてあった。
緊急時態だし・・・いいよねっ!
あたしはまた走りだした。




走ってる間、後産は全然進まなかった。
ただ、陣痛が増すように、どんどん痛くなる。
ヤバいヤバいヤバーいっ!!
スカートがびしょびしょになった頃に、その場所についた。
キキィィッ
古いドアを開けるときの音。
中は意外に広かった。
「ふっうぅぅン 痛ッいぃ・・・」
なんでこんなに痛いの?
これじゃあまるで・・・
まるで・・・・・
陣・・・痛!?
双子?
「ええぇーーー!?!」
思わず叫んでいた。
確かにお腹はウネウネしてる。
痛みも定期的。
よく考えれば完璧に陣痛だった。
「は・・・あぁンッ どうしよっ ふうぅっ」 
保健室行ってればよかった・・・
今さらながらにそう思う。
とにかく立ち上がった。




「はぁッ はぁっ 休憩ぃッッ」
いきおいで、一番奥まできていたあたしは、とにかく壁にもたれかかりながら、入り口を目指した。
しかし、前日に1人産み、学校中を走り回った体は、すぐに出産をする準備をしはじめ、
あっという間に全開になった。
まだ館内の3分の1も進めていなかった。
「はあッ はあッ ふんんんっ はァぁンッッ 出る出るぅぅっ」
ズリッ
頭が出てきた。
「何コレッ! 早すぎだよっ うくぅんんっ っあ″ああーっ」
それでもなんとか前に進む。
肩が引っ掛かっていた。
(あたしの子供って・・・なんでこんなに肩幅広いの?)
そこからなかなか出て来ず、一か八かであたしはガニ股になりながら、股を抑えて保健室へと向かった。
とまらなかった。
とまれなかった。
とまりたくなかった。
ただ、必死に走った。




ガラガラッ
「せんッせ・・・助け・・・んあああっっ」
ズリズリリッ
保健室に着いた瞬間、赤ちゃんは産まれおちた。




「畑田さん! こんなかっこで・・・どこにいたの!?」
「はぁッ 仮・・体育・・・館っ です・・・はぁッ はぁッ せんせっ 赤ちゃんッッ また・・お願い・・しま・・・す」
そこで意識はなくなった。
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
「・・・・いっ
まいっ!」
「あれ・・・ここ・・・保健室のベッド?」
あたしは、いつの間にか着替えさせられ、ベッドに寝かされていた。
後産も済んでいた。
「あたし・・・」
「うん。分かってる。まいは頑張った!」
「赤ちゃん・・・無事?」
「あぁ。今は寝てるけど元気だよ」
「よかった!それ聞いたら元気出た!」
「え″?」
「「クシュン フシュッ」」
・・・・・・・
「あははははッッ」
それから、異様に広い仮体育館は、あたしのようなお母さんの子供のための保育園となりました。



       へんなところでend




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